欧州デフォルトの先は?

2010年06月18日

本日の内容は市場関係者の噂話です。皆さんの投資の参考になれば幸いです。

欧州デフォルト(国家債務不履行)は、1年以上前から噂で流れていましたが、欧州、米国勢にはそれなりに備えがあり、それぞれの国でベスト・アンド・ブライテストたちが経済運営をしているから、絶対にそんなことは起きないはずだと考えていた人が多数でした。

人の予想は当たらないもので、実際5月ギリシャのデフォルト騒動を端を発しスペイン、ポルトガルと次々と欧州でのデフォルト騒動が起きています。
まさに債権債務関係にある国々同士のデフォルトドミノ現象です。

欧州勢が今回のデフォルトによるユーロ安から輸出が伸びる事で、今後もユーロ安容認論が聞こえてきます。

反面、米国はどうかというところですが、スペインとの債権債務関係にあるのが南米アルゼンチンであり、米国、英国首脳が最近アルゼンチンを訪問しているところから次なるリスクとしてアルゼンチンが考えられるのも頷けます。

アルゼンチンが仮にデフォルト騒動に巻き込まれた時、米国への影響を考えるとどうでしょうか?
1990年代半ばにメキシコデフォルト騒動で米国ドルは大きく下げた歴史を見ると、南米アルゼンチンが今回のデフォルトドミノに巻き込まれたときに米国にも飛び火しないとは言い切れないようです。

さらに現在、米国は景気後退に悩まされており、ドル安への転換がもたらす輸出増、そして雇用促進を喉から手が出るほど実現したがっている。つまり、米国勢にとってデフォルトドミノ現象によって米ドルが急落することは実のところ“大歓迎”の可能性があります。

しかし米国の画策が知られてしまうと市場に先回りされてしまうので、欧州デフォルトによる自然飛び火を演じる可能性もあります。

その”時”を予想することは、私達の資産運用においてもリスクヘッジにもなろうかと思います。

米国デフォルトは、実際デフォルトになるというのではなくて、可能性があるというだけでも市場は敏感に反応するかもしれません。

米ドル安を予想し、先んじてリスクヘッジをしておくか、または結果として公園のシーソーのように一旦は市場が混乱に陥ってもまた元に戻る可能性がありますから、逆張り狙いとして証拠金の資産を貯めておくか?という2つの投資パターンが想定できます。

これらの噂話は単なる噂話で終わる可能性も多いにあります。
起こる可能性があると思うならば、将来の投資リスクまたは、投資チャンスとして先んじて考えておくと良いかもしれません。

投資は自己責任で。

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この記事へのコメント
こんにちわ。こういうはなしは私にはとても貴重です。今後とも是非お願いいたします。デフォルトリスクは全然消えませんね。最近アメリカの経済指標もちょっと陰りが見えてきて、去年までのドル安の影響が薄れていっていますね。その点からもアメリカはドル安にしたいんですね。でも、現在の欧州リスクでは結局ユーロが売られるとドルが買われてしまうわけで、なかなかドル安になりにくいですよね。予想が難しいです。

それにしても通貨安で輸出が伸びて景気がよくなるのは日本も同じなのに、日本は全然通貨安になりそうもないですね。
Posted by 赤坂 at 2010年06月18日 18:42
赤坂様

訪問&コメントありがとうございます。
読者の皆様へは本業(私であれば給与)、投資、副業、節約、節税など多角的な情報を提供することにより、生活の収入増につなげていただけるように心がけています。
そのため投資情報だけに偏れない所をご理解いただければ幸いです。
特に投資は失敗する(収入減)リスクがあり、なおさらなのです。

米国デフォルトリスクについては赤坂様がお気づきの点を指摘するアナリストがいます。つまり昨年夏まではカリフォルニア州など州単位に端を発したデフォルトリスクが噂されていましたが、年初来その噂がパタリと止まりました。

リスク対象が欧州に移行した面もあるようですが、悲劇を演出する半面、欧州は対米への輸出増で大幅な歳入増に成功している事に米国もそろそろ堪忍の緒が切れるというものです。

その”時”の第一候補は、11月のオバマ政権連邦議会中間選挙に向けて夏ごろから州レベルから連邦レベルのデフォルト騒動の動きに変わっていくのではないか?というものです。

米ドル安にする事で雇用確保、輸出増を狙うものですが、米国デフォルトの筋書きは、最大債権国中国がどう反応するかで、このストーリーの結末が変わる可能性があります。

近くそのアナリストの方と会う予定ですので、また新しい情報が入れば記事にいたしますが、上記はあくまでも噂であることをご理解ください。

投資は自己責任でお願いします。
Posted by yoshiyoshi at 2010年06月19日 09:00
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